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こんにちは!ミシガン州より三階住民です。

今回は、ポンティアック市ダウンタウンにある「Exferimentation Brewing」というブルワリーのレポートです。

前回投稿させて頂いたブルワリー「Fillmore13」(記事はこちら)の実に隣にあり、ポンティアック市が復興を始めた三年前に、最初にオープンした待望の第一号飲食店です。

軒を連ねる「Fillmore13」が、空間広く、食べ物やビールの種類を豊富に揃えているレストランスタイルであることに比べて、今回のブルワリー「Exferimentation Brewing」は、小さく奥に長い店内で、こだわりのビールを(2019年8月の訪問時点で)6品のみ揃え、フードメニューも限られたものだけという、小規模ながら特選されたものを提供する個性があります。

こちらが外観。ロゴグラフィックに化学式や科学実験で使うビーカーが使われていて、Experimentされている感がとても出ています!

立て看板に「Exferimentation」の名前が書かれていますが、、数式の様なものと組み合わされており、よ、読めない!(笑) けれどこのブルワリーのコンセプトの強さが伝わって、逆にユニークで良い印象。ここに書かれているように、任天堂などのレトロゲームと、レコードプレーヤーがあるよ、というのもこのブルワリーの特徴。

奥に細長い空間で、それぞれのテーブルにゲームができるTVがついている。まるで小さなリビングがいくつも配置されているかの様。奥にカウンターがあります。

入って左側の壁には、化学で習った元素の周期表のようなグラフィックが。ここでは元素記号ではなく、ここのブルワリーオリジナルのビールが表示されていました。また壁の一部に化学式や方程式の様な文字が書かれていたりして、なんか面白いです!

カウンターの脇には、オリジナルグッズ販売コーナー。洋服からグラス、また持ち帰り用の缶ビールまで。

カウンターにはWelcome Back to Pontiacの文字が。デトロイト同様、ポンティアックも一時の不景気から復活した地域なので、ポンティアック市、また近隣の住民は、このブルワリーのオープンをひとしお嬉しく思っていると思います!

こちらが今回頼んだビール。4種類あります。4種類中3種類が濃い色だったということに、そこまでお酒に強くない私は、ちょっとした緊張感を覚えました。

ビールメニュー。このリストにある「Cloud Ryeder」は品切れだったので、実質6種類のみ提供。

1) Tres Winey – Belgian Trippel style with pinot noir must ABV 10.5%

★★★★★(5つ星!)

アプリコットの様な、フルーツの甘い香り。苦味がなく、美味しいベルギースタイルトリプルで私好み。このビールスタイル独特の旨さがでている。4種類の中で唯一明るい色だったので(アルコール度数低そうだったので)最初の一杯としたが、実はこのブルワリータップリスト内で最も高い10.5%もあった!?とても美味しかったのでどんどん飲めそう〜と思っていたら、本当にすっかり酔っ払ってしまった。。明るい色から飲む!という安易な通常ルールは通用しなかったが、しかし次に進む!

2) Kakahiaka Onu – Kona Coffee Stout ABV 9.3%

★★★★★(5つ星!)

苦く美味しいコーヒーの良い香り!とっても上出来なコーヒースタウト。この頃コーヒースタウトは飲んでいませんでしたが、こんなに美味しいコーヒースタウトは久しぶり!クリーミーでマイルド。コーヒーの後味のような苦さは残るが、ビール特有の苦味ではなく、香り高いコーヒーの苦味。ABV9%の強い味。

3) The Oakie Pokie – Porter with Vanilla beans aged on Oak ABV 5.3%

★☆☆☆☆(私の経験少ない故の一つ星。。)

麦の香りが良い。ほろ苦く香ばしい味。冬に良さそうなポータービール。実は、私がオーク・エイジドで作られたビールがまだ大人な味過ぎて慣れておらず、そのための低評価。

4) Lil Figgy –Strong Ale with Figs + Spices ABV 10.5%

★★★☆☆(4つ星!こちらも今回一番のビールです!)

こちらも同様に麦の香りが良い。ベルギー・トリプル・スタイル特有の強いしつこさがある。マイルドでドライ、しかしかなり舌に残る。このタイプに慣れていない人にはユニークすぎるかなと思いました。

Nachoを注文。食べ物にはまだそこまで力が入れられていないなと思いました。しかし実はオープン当初の三年前に比べると、だいぶ進化したなという印象がありました。

食事中の筆者。このブルワリーのビールは、店名のごとく、Experiment(実験)されて作られた成果!という独特さが感じられ、どれも強い味でヘビー級、プリスナーやラガー等の軽い一般的なビールの品揃えはありませんでした。

私は、Tres Winey(ベルギースタイルトリプル)とKakahiaka Onu(コーヒースタウト)の二杯はどちらもストレートに好みで、どちらもABV10%前後あるビールですが、とても美味しく頂きました!そして「スーパーマリオブラザーズ」も十分楽しみました◎

このブルワリーのホームページに、三人の共同立上げオーナーがエンジニアの経歴を持ちながら、ビールを作り始めたというストーリーや、また「Mad Scientist Club」という会員プログラムを行っていることが書かれており、いかに今回のブルワリーがクラフトビール作りを愛しているのか、Webからの垣間見ることができました。

ちなみに、私の後方に見える白い科学者ユニフォームは、このブルワリーの会員プログラム「Mad Scientist Club」で着用するものらしい。このブルワリーのごとく、エクスペリメントした成果は裏切らない!というメッセージは胸に刺さりました!